エクセルの重複データを確認する(基本編)
重複データを確認したいけれど、削除したくない場合、
〔重複の削除〕ボタンが使えません。
そんなときは、関数を使って重複データを確認しましょう。
重複の確認に使える関数は割とあります。
しかし、重複データをどのように確認するかによって、
使用する関数が異なります。
たとえば、以下の画像のように
「モンゴル」のデータが4つあったとします。
このとき、タイプAとタイプBのどちらで重複を確認したいですか?
タイプA:重複データのうち1つを残し、他に対してデータ処理をしたい場合に有効なデータチェックのしかた。
タイプB:重複データ全てに対してデータ処理したい場合に有効なデータチェックのしかた。
それでは、タイプ別に使用する関数をご紹介します。
なお、各関数の詳細までは説明していないので、
もし不明な点があれば各関数に関する記事もご覧ください。
タイプAの重複チェックはEXACT関数で
EXACT関数は2つのデータが同じ値ならTRUE、
異なればFALSEを返してくれる関数です。
重複チェックをしたいデータが並び替え出来るならば、
タイプAでの重複チェックはEXACT関数を使うのが一番簡単です。
1.重複データをチェックする項目の並び替えをします。
今回は国名の重複を確認したいので、国名を並び替えます。
昇順でも降順でも構いませんが、同じ名前を上下に並べることが目的です。
2.C3セルに「=EXACT(A2,A3)」を入力します。
C2セルでなく、C3セルに関数を入力する点に注意してください。
A2セル(アンドラ)とA3セル(イエメン)が同じ値ならばTRUEが、異なる値ならFALSEが表示されます。
3.C3セルを下方向にコピーします。
(分かりやすいように条件付き書式でTUREの場合、赤字にしています)
4.TRUEが表示されている項目が重複データです。
タイプBの重複チェックはCOUNTIF関数で
COUNTIF関数を使って、タイプBの重複チェックします。
1.C2セルにCOUNTIF関数を入力します。
COUNTIF関数の第1引数である検査範囲は、国名が入力されている範囲「$A$2:$A$26」を入力。
2.次に、COUNTIF関数の第2引数である検査値が
国名「アンドラ」になるので、A2セルを入力(C2セルの場合)。
3.これで同じ国名の個数が表示されるようになります。
4.このまま式を下までコピーします。
5.個数が2以上であれば、重複していることになります。
もう少し丁寧な表示が希望であれば、IF関数を加えて式を作成し
重複を表示させることもできます。
式は「=IF(COUNTIF($A$2:$A$26,A2)>1,"重複","")」となります。
IF関数の構造は、以下の通りです
第1引数:論理式「COUNTIF($A$2:$A$26,A2)>1」
第2引数:真の場合「重複」
第3引数:偽の場合「」(何も表示しない)
タイプBの重複チェックは条件付き書式でも可能
条件付き書式設定のほうがCOUNTIF関数より簡単です。
1.条件付き書式を適用する列を範囲指定します。
2.リボンの〔ホーム〕タグの〔条件付き書式〕ボタンをクリックし、
〔新しいルール〕を選択します。
3.〔新しい書式ルール〕ダイアログボックスが表示されます。
〔一意の値または重複する値だけを書式設定〕を選択。
さらに〔重複〕を選び、〔書式〕ボタンをクリックして書式設定をします。
今回は太赤字で設定しました。〔OK〕ボタンをクリックします。
4.重複している国名が太赤字になりました。
5.フィルタをクリックし、〔色フィルタ〕の赤を選択します。
6.すると、重複した国名だけを抽出することができます。